福井県大野市、上庄地区。 上庄里芋のでんぷん含有率は他の産地のものと比べると格段に高く、またそのでんぷん の質はもち米に近いといわれています。ですから、煮っころがしにしても煮崩れせず、 しっかりとした歯ごたえが残るのです。
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上庄の土地だからこそ |
上庄里芋の故郷、福井県大野市は全国有数の豪雪地帯で、その土壌は白山山系による火山灰の混じった土壌です。
また山間部の盆地で寒暖差も激しく、この絶妙なバランスのとれた環境なくしてはならない里芋なのです。
しかしその肥沃な土壌も1回里芋が作られると休ませる必要があり、いくつもの畑を毎年使い分け栽培されているのです。 その間はそばや米作りに畑を使って休ませ、土のコンディションを整えています。 |
上庄里芋に注がれる生産者の情熱 |
土壌などの自然環境はおいしい里芋作りには欠かせないものですが、それ以上に生産者の里芋作りにかける情熱は不可欠です。 里芋生産者の山崎さんは「見た目ではわからない良さがあるのがうちの里芋や」とおっしゃいます。 収穫したての芋を洗った「洗いいも」。店頭に並ぶときには見栄えがいいように漂白されているものがあります。 しかし黄色みがかった山崎さんの洗いいもには「安全」という魅力があるのです。 |
里芋の栽培で一番手間をかけるのは夏季におこなう「こづき」だそうです。 こづきとは土から顔を出そうとする育ち盛りの芋に土をかぶせたり、芋にしっかりと養分が行くように余分な芋を取り除く作業です。 広大な畑の株一つひとつに丁寧にこの作業を行います。 「本当に手間はかかるけど、おいしいと言ってくれるひとがいるから頑張れるんです。」と山崎さんの奥さん。 こうして一年、また一年と丁寧に上庄里芋が作られています。 |
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